ホウ砂に吹かれて

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保守雑誌感想文【2018年11月】

 

いつも大変お世話になっております。

はてなブログで「ホウ砂に吹かれて」をやっております、ノロい人と申します。

今回のエントリは月に1回の保守雑誌の感想文になります。

どうか、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

藤井政子氏、証券会社での営業力

まずは、丸三証券 人材開発部 参与 藤井政子氏のインタビュー記事からです。

今でこそ証券会社にはそれぞれ特徴があり、差別化されている現状ですが、藤井氏が証券会社での営業を始めたあたりの時期は、どこの証券会社も似たような商品を扱っているような状況でした。ですから、株や債権をA社で買おうが、B社で買おうがあまり違いはありません。

そんな中、藤井氏はこのような営業をしたといいます。

藤井 具体的には、自分の会社の社長の人柄、歴史や社是、社会貢献活動などを伝えて、お客様に「この会社は他とはちょっと違うかもしれないな」と思っていただけるよう意識して営業する。

 また、自分自身を売り込むというのは、「自分はこういう人間です」と直接伝えるのではなくて、お客様に向き合う態度とか、営業の頻度やアプローチの仕方などを通じて、「藤井さんはこういうスタンスで営業する人なんだ」ということを分かってもらえるように心掛けました。

―商品よりも、勤める会社や自分自身を売り込むことを大事に営業していかれた。 

営業職の人間にとって、会社のことや自身の営業スタイルといった、本人からしてみれば、一見当たり前のようなことを見つめ直し、それを顧客にアピールしていったというのがここでのポイントのように思います。また、「営業本人が直接伝える」ではなく「顧客に気付かせる」というのもミソなのでしょう。

 

自衛官三宅由佳莉氏の「顔晴り」

続いては、自衛隊初の歌手として有名な三宅由佳莉氏のインタビュー記事からです。

三宅氏は、音楽隊での苦労をこのように語っています。

三宅 大学ではクラシックを習っていたんですけど、音楽隊ではクラシックだけではなく、オペラや演歌、J-POP、アニメソング、など幅広いジャンルの曲を歌っていく必要があり、各局に相応しい歌い方をマスターできず悶々としていました。(略)何度も失敗を重ね、その度に自分の無能さを思い知りました。 

音楽を専門とされている方でも、ここまで苦労されているなんて意外です。

自分のことについて振り返ってみると、今の仕事は、就職活動の際に数ある仕事の中から、自分の専門分野の延長に近そうなものを選んで、就いたつもりではいました。しかしながら、学生時代勉強したこととかけ離れていることに取り組み、その結果期待外れ、思い通りにならないことは多々あります。

僕のようなスケールが小さい人間を、三宅氏と比較するのは失礼というものですが、三宅氏でさえこのように考え、努力しているのですから、僕も負けてはいられません。

三宅 (略)私は「顔晴る」という言葉をよく使うんですけど、頑張りながらもほどよく力を抜いて、笑顔で一所懸命、それを顔晴ると表現しています。(略)今後も与えていただいた「自衛隊の歌姫」としての任務を顔晴り続けたいと思います。

 

渋滞学の教えてくれること

最後に渋滞学の専門家であります東京大学西成活裕教授の記事について取り上げたいと思います。

大企業の経営不振や非正規社員の増加による格差社会の進行、年々厳しさを増す社会保障の財源など、日本に起こっているネガティブな事態が20年ほど続いています。この原因は様々で、簡単にはいえませんが、西成教授は日本人から「長期的な視点」が欠けてしまったからではないかと考えています。

 企業における問題の多くも交通渋滞と同様の原因で起こっています。実際に私が調査に入った企業のケースをご紹介しましょう。

 A社の経営会議に出席した時のことです。「営業部門が頑張って売り上げを三倍にした」と、大きな拍手が巻き起こりました。しかし全社的な視点で見ると、突然営業部門が大きな売り上げを挙げたために、調達や物流部門の体制が整っておらず、結果的には営業部門の成果を数倍上回る損失になっていたのです。自部門のことしか考えず、部署間で十分なコミュニケーションをとらないまま、目先の成果を出すために行動したことが組織の渋滞を招いたのです。 

僕の会社でもあります。

自部門のことしか考えない部門長。

経営会議で、部門長同士がお互いに責任をなすりつけ合うやりとり。

部分最適より全体最適が大事とはよく言われますが、頭では分かっているつもりでも、腹の底から分かっている人はまだまだ少ないのでしょう(ひょっとしたら、それってウチの会社だけ!?)。

ウチの会社、大丈夫なのかな…

 

 

ということで、今月号の保守雑誌感想文は以上になります。

今回も最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。

また、次回もよろしくお願いいたします。

それでは、またお会いしましょう!Chao!

 

 

 

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