ホウ砂に吹かれて

コンサータ72mg男が書きたいことを書きたいときに書くブログ

「仕事ができるだけじゃダメ」らしいよ

 

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ちょっと気になったので、この記事について取り上げようかと。

大雑把な内容としては、

アラフィフの派遣女性が仕事ばっかりして、仕事じゃないこと(雑談とか、ゴミ捨てとか、トイレ掃除とか、片付けとか)をしていなかったら、正社員の女性にキツく注意されてしまった。

っていう話なんですけど、これをアラフィフ派遣女性が発言小町で相談してしまったがために、炎上してしまったんです。相談する場所を間違えているような…

このアラフィフ派遣女性は仕事は出来るからいいのですが、僕のように仕事も仕事じゃないことも出来ないタイプの人間からすると、なんだかヘンな気分になってくる話です。

アラフィフ派遣女性から感じたこと

個人的に少し引っかかったのはこの部分です。

「私は仲間に加わりません。いろいろな表や資料を一生懸命作り、仕事をやりやすくしています。お茶出しは、仕事の一つとして言われていたのでやりますが、仕事外のゴミ捨てやトイレ掃除、片付けは正社員の女性がやります」

こういう人って、“お茶出し”こそやらなそうなものですが、ちゃんとやってるんです。んで、何でお茶出しをちゃんとやっているのかというと、「仕事の一つとして言われていた」からなんです。

っていうことは、仕事として言われれば、雑談だって、ゴミ捨てだって、トイレ掃除だって、片付けだって、何だってやる可能性が高い人物なんです。

なので、派遣元だったり、派遣先が、そのあたりを考慮すれば、なんとかならなかったのかナァ…なんて思ったのは、僕だけでしょうか。

発言小町に寄せられたご意見から

僕は発言小町があまり好きではないので、この記事で紹介されていたご意見も「う~ん」というものが多かったのですが、このご意見は「ストン」と自分の中に落ちてきました。

 「私も何度か転職しましたが、採用された時に『他にスキルのある方がいたが、一緒に働きたいと思ったのはあなたです』と言われたことが何回かあります。とても嬉しかった。今からでも遅くないので、あなたが休みの日は、なんだかさみしいなと思ってもらえるような関係になってください」

結局は”人間関係”ということなのかもしれません。
僕も仕事で営業のマネ事をして出入りさせてもらってるお客さんから「別に御社のは他社と比べて安くないけど、コストだけで買ってるワケじゃないので」と言われたことがありますし、逆に原料や試験材料を買う時も、コストよりも営業がちゃんと顔を出して、対応がしっかりしているところから買いたいな、という気持ちにさせられます。
「コストが低い」の一点張りだけでは買いたくならないのと一緒で、「スキルあります」「仕事ちゃんとやってます」の一点張りだけでは人から認められないのと似ているのでしょう。

専門家のご意見から

「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長のご意見です。

川上敬太郎さん「投稿者は、真剣に悩んで相談していると感じました。一番の問題は、何を『仕事』だと考えているかという認識のズレではないかと思います。派遣という働き方は、典型的な職務型です。いつからいつまでの期間に、どんな業務に携わるかを限定し、その業務を遂行するための労働を提供する契約を結びます。

しかし、日本の企業文化は職能型と言われるものです。主な担当職務はあるものの業務範囲を厳密に限定せず、会社の意図を汲んで臨機応変に対応できる能力が重視されます。投稿者は、とても派遣社員的な仕事観を持っています。それは決して悪いことでも間違いでもありませんが、日本企業の中で派遣社員として働く場合は、日本的企業文化の特性にも配慮しておかないとうまく機能しないことが多々あります」

先ほどのアラフィフ派遣女性の派遣先は典型的な職能型の企業文化の職場でした。正社員の女性からのキツい注意は「会社の意図を組んで臨機応変に対応しなさいよ」というメッセージだったのかもしれません。口に出して、教えてもらえたという意味では、アラフィフ派遣女性はまだラッキーな方だったのでしょう。中には、何のサインも与えられずに、干される職場もあるでしょうから…。

川上さん「仮に、担当業務を完ぺきにこなしていたとしても、もし本人に起因する別の理由で、周囲に対して一緒に働きたくないという感情を与えてしまっているとしたら、やはり問題だと思います。会社はチーム全体で最大の成果を出すために『仕事』をする場所です。周囲と仲良く親密になる必要まではありませんが、周囲に悪感情を抱かせない程度の最低限のコミュニケーションは、求められている『仕事』の一環ではないかと考えます。

それは、チームの一員としての『務め』と言い換えてもよいでしょう。務めの範囲は、会社のカラーによって異なるもので、派遣社員としてどんな派遣先でも高い評価を受ける人は、会社ごとのカラーの違いに瞬時に適応して、うまく務めも果たしている人です。

投稿者が派遣先で今後も働きたいのなら、周囲に悪感情を抱かせないことも仕事のうちと考えて、コミュニケーションの改善に取り組むことをオススメします。一方で、職場の雰囲気が自分の仕事観に合わず、納得できないのであれば、別の派遣先に移るといいでしょう」

これは、正規・非正規にかかわらず、働く人はみんな気を付けなければいけないですネ。僕もどちらかというと、「会社はカネを稼ぐ場所であって、仲良しこよしする場所じゃないんだから」という意見の持ち主ですが、この記事を読んでしまった以上、気を付けなくてはいけません(まぁ、数か月前に雑談で上司からお叱りをいただいた前科があるので無理矢理雑談をすることもないとは思うのですが)

 

 

ということで、ここまで他人事のようにこの記事について書いてまいりましたが、僕も会社員をやっている以上、こうしたことからは逃れられないわけで、さらに仕事も仕事じゃないこともできていないワケですから、せめて人間関係の潤滑油的なコミュニケーションを今更ながら適度かつ適正にとれるようになっていきたいと思った次第です。