『ツチケンモモコラーゲン』を読み返して
先日、さくらももこさんが亡くなられたというニュースを耳にして、
アニメの『ちびまる子ちゃん』を観るくらいしかさくらさんの作品に
接していなかった僕でも、かなり驚きました。
そんな僕なんですけれども、唯一さくらさんの本で持っているのが
『ツチケンモモコラーゲン』という本なんです。
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僕はもともとツチヤ教授(土屋賢二氏)のファンであったことから
この本を手に取って、買った訳なんですが、読んでいくとさくらさんの
考え方や人生観に「目からウロコが落ちる」状態で、ツチヤ教授の
面白さもさることながら、さくらさんには感心させられっぱなしだった
という記憶があります。
そこで、今回この『ツチケンモモコラーゲン』を散らかった我が部屋に
できてしまった本の“地層”から引っ張り出し、読み返してみましたので、
個人的に改めて感心されられたりした部分について紹介してみようと
思った次第です。
最後までお付き合いいただけましたら、うれしい限りです。
恋愛・結婚について
さくらさんのタイプの男性の話になるのですが、芸能人でいうと、
その一方で、結婚相手としてアリな男性の名前には意外にも父親の
ヒロシ(敬称略)を挙げていたりするんです。
ももこ ええ。だって、気楽だという長所しかないヒロシと、母は離婚していませんもん。気楽ということだけで他が全部ダメでも、離婚には至らないというのは、結婚生活のうえでいかに気楽なのが大切かということを物語っていると思うんですよ。
ツチヤ 現状のヒロシでもいいんですか。
ももこ 最悪でもね。私も、ヒロシだったら離婚しなかったと思うんです。何回かは離婚を考えることもあるかもしれないけど、本当に離婚に至ることはないと思うんですよね。
離婚を経験されているさくらさんならではの重みのあるご意見です。
恋愛・結婚をしていくなかで、“気楽さ”を第一に掲げる人はなかなか
いないように思います。世間では三高(高学歴・高収入・高身長)
だったり、近年では三低(低姿勢・低依存・低リスク)といった男性が
好まれるくらいですから。
三高にしても、三低にしても 、女性の側からすれば、損得で男性を
見ていることになってしまっていますが、それと比べてさくらさんの
挙げる“気楽さ”は、三高や三低なんかとは次元が全く違います。
やっぱり、さくらももこはスゴい。
東大を出なくて良かったという話
これは前に書いた話で、さくらさんが東大なんか出てしまったら、
ロクな目に遭わない、と言っているところがあります。
詳しくは下のエントリをご覧ください。
悪いことの基準
さくらももこさんの人生観好きでした pic.twitter.com/GdQxm4ur0V
— ∠くの (@kuno_toriazo) 2018年8月27日
僕はこの『コジコジ』のツイートを見た瞬間、さくらさんが
この本でこんなことを言ってたよな、って思い出しました。
ももこ (略)自分のラインで悪いことというと、万引きとか家で大暴れして物を壊すとか、人をブン殴ったりケガさせたりね、かつあげするとか、人にイジワルなことをするとか、そういうことをしなきゃ怒られる筋合いじゃないと思っていたんです。
ももこ でも、もし私が自分の息子に「オレは万引きとか他にもいろいろ悪いことしてないじゃないか。これ以上何が悪いか」って言われたら、悪くないよな!と思うと思うんですよ。たぶん絶対ごまかされますね。
最初にこのさくらさんの悪いことの基準について読んだときは、
なんてユルいんだ!!と思ったものですが、よくよく考えてみると、
世間の人々(特に大人たち)は怒らなくてもいいことで怒ってる
よな~なんて思いませんか?
僕もこれからの人生で人に叱られることがあったときは、この
反論を試みたいと・・・は思うんですが、そんな勇気はありません。
でも、他人に対しては「別にこの人は人殺しとか強盗を働いてる
訳じゃないから、怒る筋合いじゃないよなぁ~」なんていうカンジで
このさくらさんの考え方を適用して、大目に見てもいいのではないかと
(少しだけ)思ったりしました。
まだまだこの本の内容について紹介したいことはたくさんありますが、
これ以上書くと引用だらけになってしまうような気がしますので、
ここまでにしておきます。
興味の湧いた皆様、ぜひぜひ『ツチケンモモコラーゲン』を買って読んでみて
くださいませませ。
それでは、またお目にかかりましょう!
アディオス!
ツチケンモモコラーゲン (集英社文庫) [ さくらももこ ] 価格:596円 |