ホウ砂に吹かれて

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定型うつ病と非定型うつ病

 

 

かつて、うつ病は「優等生」「模範生」タイプがかかりやすい心の病であるといわれていました。しかし、近頃は周囲からは「わがまま」とみられてしまう患者が増える傾向にあります。

 

定型うつ病と非定型うつ病

定型うつ病の特徴

  1. 中高年(特に男性)に多い
  2. 大好きなことであってもできない
  3. 自己犠牲的な献身的態度
  4. 自責的で罪悪感を持つ
  5. 自分の発言に控えめで慎重
  6. 自ら休職に関する診断書を求めない

非定型うつ病の特徴

  1. 若い世代(どちらかといえば女性)に多い
  2. 好きなことはできるが、嫌いなことはできない
  3. 自己愛的傾向が見られる
  4. 他罰的傾向が強い
  5. 他人の些細な一言に傷つく
  6. 自ら休職に関する診断書を求める

 

うつ病になりやすい性格とは

一昔前までうつ病になりやすい性格といえば、几帳面、生真面目、仕事熱心で責任感が強いなどといった性格の特徴がよく挙げられていました。精神医学の世界では、メランコリー親和型性格、あるいは執着気質と呼ばれています。職場や学校では、いわゆる「優等生」「模範生」と位置づけられるような人たちに当てはまります。

こういった性格の人は、当然のことながら器用な性格ではなく(ズル賢さが足りない)、どちらかといえば不器用な方で(世渡りが下手)、他人から頼み事をされると「ノー」が言えないことが少なくありません。結果として、職場などでは仕事が次から次へと降ってきて、気付いたときには山積みになってしまっていた、なんてこともあるのではないでしょうか。

自己主張も下手であり、言いたいことがあっても我慢してしまうが故に、必然的にストレスは蓄積されていきます。しかも当の本人は、何かを頼まれてもイヤそうな表情を浮かべることができないため(それが「大人の対応」ってモンだと思うのですが)、その傾向はますます顕著になっていきます。最終的には、容量オーバーを来してコップから水があふれ出るようなカンジになってしまい、その頃になってやっと周囲の人たち、本人も異変に気付くということになります。水があふれてしまう前に何らかのセンサーのようなものが働けば良いのですが、それがうまく機能していないのでしょう。信号機で言えば、黄色のシグナルがなく、いきなり赤信号になってびっくりするのに似ているかもしれません。

 

蔓延しつつある“非定型うつ病

今日では、現代社会を投影したと思われる新しいうつ病が蔓延しつつあります。先述のうつ病に対して「非定型うつ病と呼んでいます。希薄な親子関係、過酷な受験戦争、いじめなどにより情緒的なコミュニケーション能力の発達が阻害され、普通の対人関係が構築できない状況が病の下地になっている可能性が大きく、若い世代、特に女性に見られやすい傾向があります。

非定型うつ病は、自分が好きなことをしているときは何ら問題ありませんが、イヤなこと、例えば仕事をしているときに抑うつ状態が激しく認められます。自分の都合の悪いときなどに抑うつ症状が発生するので、“わがまま病”のように取り扱われることもあります。

しかし、彼らは本当にうつ症状に苦しんでいます。突然に涙があふれ、感情のコントロールができなくなり、周囲に助けを求めようとします。周囲の人たちは彼らの本当の苦しみを十分に理解できないため、改善されるどころか、彼らの精神的苦痛はますます悪化し、悪循環を招くこともあります。

現在、都心のクリニックでは、3~5割の患者さんが非定型うつ病、あるいはその疑いがある患者さんです。こうした人に対してはわがままと決めつけず、医療機関へつなぐ対応が求められます。

 

読了した本の紹介【2018年9月】

 

いつも大変お世話になり、ありがとうございます。はてなブログで「ホウ砂に吹かれて」をやっている、ノロい人でございます。

今回のエントリでは、ここ最近で読みました本を3冊ほどご紹介させていただきたいと思います。どうか、最後までお付き合いくださいませませ。

 

川上徹也『物を売るバカ 売れない時代の新しい商品の売り方』

物を売るバカ売れない時代の新しい商品の売り方 (ワンテーマ21)

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いきなり”バカ”なんて言われて、面食らってしまうような、そんな挑発的なタイトルではありますが、中身はいたって健全な本です。企業やお店(小売店とか)が「商品」を売ろうとするときに、「商品」そのものを売るのは難しくなってきているので、「商品以外の何か」を売りましょうという話です。じゃあ、「商品以外の何か」っていうのはどんなものがあるの?っていう話になるんですけれども、例えば、売る側が見落としてしまっている、灯台もと暗し的”な商品の特長であったり、商品を売るまでの物語だったり、様々あるんです。でも、そういう売り方をするにあたって、商品の品質が一定以上高くないといけないんですよネ。商売の世界は厳しい。

それと、この本の本筋とは少々離れてしまいますが、「商品以外の何か」で売るという手法は万能ではないということも、ちゃんと書いてくれています。以下の3つがそれにあたります。

  1. 理性に訴えた方が効果は高い場合もある
  2. 「物語」は食わず嫌いされる可能性もある
  3. 大きなマイナスになる場合もある

この本に関しては、タイトルの通り、“物”を売っている人に特に読んで欲しい本になります。営業で“物”を売っている方、店舗で“物”を売っている方必読の一冊だと思います。

 

勝間和代『人生確率論のススメ ~運でなく、確率を支配しよう~』

人生確率論のススメ (扶桑社新書)

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僕含め、勝間さん以外の人は自分の身に降りかかってきた出来事について、「運が良かった」とか、「ツイてないなぁ」なんて日常生活の中で言ってしまっていると思います。しかし、勝間さんから言わせると、「“運”と呼ぶのはやめて、これからは”特定条件の下での確率のばらつき”と考えるようにしましょう」いうことになるのです。確率や統計を少しでもカジったことのある人であれば、”ばらつき(偶然誤差)”と”かたより(系統誤差)”という言葉を耳にしたことがあるかと思うのですが、この”かたより”を少しでも上の方へ持って行くようにしましょうというのが、この本の趣旨になります。(勝間さん、”誤読”だったらごめんなさい)

勝間さんは何でも確率(数字)で考える人ですから、例えば、飲酒という行為にも確率の考え方を適用されているんです。

「運が悪い」からアルコール依存症になるのではなく、「高い確率でアルコール依存症になるくじ」を引くという行動の結果、なったのです。

僕のように数字に弱い人にとっては、簡単にできる考え方ではないと思いますが、自分が何らかの行為に及ぶときは、自分がどんなくじを引いているのかということは常に意識したいところであります。先ほどの例にある「飲酒」=「2割の確率でアルコール依存症になるくじを引く」といったように。それでも、喉が渇いた時のキンキンに冷えたビールはやめられないんだろうナ。おっと、イケない、イケない。

あと、僕が面白いと思ったのは、ベイズ推定やモンティ・ホール問題を取り上げていたところです。数字に弱い僕のような人のために勝間さんはわかりやすく書いてくださっています。

確率・統計が好きな人はもちろん、僕のように数字に弱い人でもすんなりと読める本だと思います。

 

香山リカ『弱者はもう救われないのか』

弱者はもう救われないのか (幻冬舎新書) [ 香山リカ ]

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感想(0件)

いざ読んでみると、先ほどの前向きで明るい勝間さんの本とはうって変わって、香山先生のこの本は(失礼かもしれませんが)なかなか重くて暗い内容だなというのが、正直なところ感想としてありまして、読み始めて最初の方はそのギャップになかなかついていけなかったです。この本は個人的には、勉強になったというところが大きく、格差に関する近代史に始まり、香山先生(と石原慎太郎氏)が育った北海道・小樽の特異性、「弱者を救う理由」に答えを出すべく宗教や倫理学社会学などの主張を一つずつ丁寧に検討している点など、読んでいて得られるものは多かったように思います。ただし、学校で習う公民(倫理)が苦手だったという人(僕もその一人)には少し難しすぎるかもしれません。

この本の中で香山先生が、

(略)だからこそ、このような自己犠牲的行動や献身的行動は人間に本来、備わっているはずのものなのか、それとも外から与えられて初めて見につくものなのか、私たちはしっかり考えなければならないのである。 

と書いているところがあるのですが、勝間和代さんとの対談『勝間さん、努力で幸せになれますか?』でも、似たようなことを書かれていたのを思い出しました。

人に親切にするのは、人間にもともと備わった性質なのか、それともご褒美があるからやるだけなのか。このところをしつこく聞いてみたのだけれど、結局、私にはよくわからなかった。 

この問いや「なぜ、弱者を救うべきなのか」という問いに対して、宗教や倫理学社会学をはじめとして様々な考え方が提示されるのですが、そのどれもが完全ではないことがこの本の中では示されます。

では、最後はどのように答えが出されているのか、気になる方は実際に読んでみることをお勧めいたします。

 

 

今回のエントリはいかがでしたでしょうか?今回は3冊の本について紹介させていただきましたが、これからもこのブログで読んだ本を紹介するべく、読書を続けてまいりたいと思います。

それでは、次回またお会いできるのを楽しみにしております。

See you again!

 

ストレスが原因のその症状

 

 

こんな症状に心当たりはありませんか?

胃がキリキリ痛んだり、胃もたれしやすい

自律神経の乱れによる胃酸の過剰分泌や胃腸の活動の低下は、胃痛、胃もたれ、下痢、便秘、食欲不振などを引き起こします。

 

息が苦しくなる

ストレスにより自律神経が乱れると、動悸がして呼吸が浅くなります。苦しくて立っていられなくなることさえあります。

 

めまいや手足のしびれがある

全身の血液の循環が悪くなり、めまいやだるさ、手足のしびれなどが起こります。

 

頭痛や肩こりにいつも悩まされている

ストレスの影響で肩や首の筋肉が緊張したり、血行が悪くなって頭痛や肩こりになることがあります。

 

ぐっすり眠れない

ストレスや緊張は睡眠の妨げとなります。2週間以上よく眠れない日が続く場合は、うつ病のサインかもしれません。

 

風邪などにかかりやすくなった

ウイルスや細菌への免疫力が落ちて、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

 

ストレスが頭痛や肩こりを招くことも

仕事上の不満、人間関係の悩みなどのストレスにより、頭痛や胃痛など、上記のように様々な身体症状が現れることがあります。

ストレスなどの影響により現れる疾患を心身症といい、あまり感情を表に出さず、自分のことを表現するのが苦手な人がなりやすいといわれています。

 

ストレスによる自律神経の乱れが原因

こうした身体症状は、ストレスが内臓や血管の働きをコントロールする自律神経の乱れを引き起こし、身体の機能に悪影響を及ぼすことが原因です。症状は人によって異なり、日によって変わることもあります。

医療機関を受診する場合は、まずは内科などで、身体の病気の面から診察や検査を受けましょう。一般的な治療で改善されないときは、心身症精神疾患が疑われます。改善のためには、心療内科や精神科を受診するとともに、生活を見直し、ストレスを減らすことが大切です。疲れているなと感じたら、積極的に休養をとるように心がけましょう。