ホウ砂に吹かれて

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保守雑誌感想文【2019年11月】

語らざれば愁なきに似たり(特集より)

君看よ双眼の色 語らざれば愁なきに似たり 

この詩の作者については諸説あるようですが、江戸時代の禅僧・白隠の作というのが定説になっているのだそうです。「あの人の眼をご覧なさい、何も語らなかったら何の愁いもないように見えるでしょう」という意味でしょう。さらに、何の悲しみもないように見えるが、その眼の奥には深い悲しみが秘められている、と理解することも出来ます。

古来から、この氏を愛した人は多いといいます。作家の芥川龍之介太宰治もこの章句が好きで、よく作品に引用しています。良寛は“愁”を“憂”に置き換えて書にしています。

この詩は悲しみを抱いて生きていくことの大切さや、人の悲しみがわかることの大事さが身に沁みてくる詩です。語らざれば愁いなきがごとく、私たちも眼を澄ませ、自らの人生を切り開いていきたいものです。

 

介護の詩 認知症の母が教えてくれたこと

詩人の藤川幸之助氏の記事より。

個人的に考えさせられたのは、藤川氏が認知症の母と介護する父と散歩に出かけた時、認知症の母を恥ずかしく思う藤川氏を父が諭すところです。
仮に自分の父や母が認知症になり、変わり果てたその姿や立ち振る舞いに対して自分はなにを思うのか、想像できない、否、想像したくない、、、などといろいろと考え込んでしまいました。
たとえ自分の親が認知症になって変わり果てたとしても、自分は愛することが出来る、と言い切ることが出来ない僕は人間としての成熟度が著しく低いのでしょう。

二十代で築いた努力の貯金が人生の糧になる

ビジネスコンサルタントHIROWA社長 和田裕美氏の記事より。

 私は転職を否定するつもりはありませんが、近頃の転職市場を見るにつけ、辞め方が問題だと感じています。ステップアップのために転職するのであれば応援できますが、上司が嫌、仕事がしんどい、待遇が悪かったなど、自分の都合で辞めている人が非常に多い。街で偶然昔の職場の人に会って、下を向かなければいけないような人生は送らないで欲しいですし、少なくとも、自分を育ててくれた会社に後ろ足で砂をかけるような辞め方はしないでください。 

個人的にこれは「う~ん」です。どうしてかっていうと、会社に落ち度がないことが前提になっていますよね?
端から見れば、会社に後ろ足で砂をかけるような辞め方をしてる人がいたとして、それまでの過程で、逆に会社から砂どころか石をぶつけられてきた人だっているでしょう。
さらに言わせて(書かせて)もらえば、「上司が嫌」とか「仕事がしんどい」というのは、十分に適応障害気分障害といった精神疾患の原因になり得るんです。
そういうことを考慮されているのか、されていないのかは分かりませんが、何の前置きもなく簡単にこういうことをおカタい雑誌に書かないでいただきたいものです。ぷんぷん。

 

他の方の保守雑誌感想文の紹介

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