ホウ砂に吹かれて

コンサータ72mg男が書きたいことを書きたいときに書くブログ

”やらされ感”で指揮者をしているあなたへ

 

学生指揮時代の経験

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僕、実は大学の吹奏楽部で学生指揮を”させられて”いたんです。大学3年生の時でした。
自分では”やらされ感”があったものですから、ふてくされながらやっていたんですけど、コンクールの曲だけは僕が希望した曲をやらせてもらえました。
しかしながら、”やらされ感”のある指揮者なんて奏者からはナメられて当然で、コンクールの練習では、常に寝ぼけた音がしていた記憶があります。
そんな中、月に数回指導を依頼していた外部指導者の方のレッスンの際、テンポの速い楽章(2楽章形式の曲でした)を演奏することになったのですが、その外部指導者の方が指揮を振ると、音がバンバン飛んできて(普段の寝ぼけた音は何だったのでしょう)、妙なドライブ感が産まれていたんです。
この奇妙な現象にあっけにとられたことを10年ほどたった今でも覚えています。
当時は、何の音楽的素養のない人間(僕のことです)が指揮を振るのとは違って、有名な指揮者が振れば、みんなちゃんと演奏するんだナァ、くらいにしか思っていませんでした。

最近見かけたつぶやきから

これはプロのユーフォニアム奏者の中村睦郎先生のつぶやきです。指揮者としても幅広く活躍されています。

今思えば、”やらされ感”で学生指揮をしていた僕は、奏者に対するリスペクトが圧倒的に不足していたのでしょう。
それに対して、奏者のポテンシャルを引き出した外部指導者の先生は(下手糞なアマチュア大学生相手ではありますが)一定のリスペクトをもって指導に当たられていたのでしょうし、奏者の側も先生のことを信頼して演奏していたため、ああいった演奏ができたのでしょう。

このことに気づくまで、ステージから離れてから10年近くかかりました。

当時の”やらされ感”たっぷりの僕はどうしようもありませんが、もし、今現在”やらされ感”たっぷりで指揮者をされている方がいたら、このエントリが伝えたいことが届きますように。

以上。

 

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