ホウ砂に吹かれて

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こんな会社っていいよネ?

 

人が集まる会社 人が逃げ出す会社 (講談社+α新書) [ 下田 直人 ]

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今回のエントリでは 『人が集まる会社 人が逃げ出す会社』という本を参考に、「自分が勤めてる会社がこんな風だったらいいよネ?」っていうのを考えていきたいと思います。

最初この本を手に取ったときは、”人が逃げ出す会社”の側面を取り出して、自分の会社に当てはめて、会社の悪口をここに書いてやろうかと思ったんですけど、そんな内容のエントリじゃ誰も読みたくないだろうと思い、考え直しました。

どうか、最後までお付き合いくださいませませ。

 

就業規則の書き方がポジティブ

まず、この2つの就業規則の例を読み比べてみてください。

 「有給休暇を取得する場合は前日の終業時刻前までに所属長に所定の書面で申請しなければならない」

「従業員は、前日の終業時刻までに所属長に所定の書面にて申請することで有給休暇を取得することができる」

どちらの表現がよりポジティブだと思いますか?断然後者ですよね?

会社として、従業員の有給休暇取得を推進したいのであれば、こういった就業規則の書き方にもこだわりを持つべきではないでしょうか?

チームがお互いの貢献を認め合える

とある人材紹介会社では、チーム制を敷き、評価の基準は紹介した候補者の年収ではなく、成立件数になっているというのです。
ということは、会社に人材を紹介する際に、年収よりも適性が優先されることから、求人している会社も転職した人にもプラスになります。
また、チーム制を敷いていることから、互いに協力が得やすく、相手の貢献を認め合うようになります。「私のほうがいっぱい貢献しているのに!」とか、「あいつは貢献度が低いのに!」なんて言おうものなら、チームが成り立たず、評価が得られません。
今もその制度が続いているのかが分かりませんが、IBMの人事考課は”チーム、ウィン、エグゼキューション”という順位で評価されるというのですが、”チーム”が一番優先されるべきものである、という考え方は様々な職場において広まっているのでしょう。
(ウチの会社は“ウィン”に偏ってるから“チーム”の意識が低いと退職していったかつての僕の上司はボヤいていましたが)

だらしなさにはユーモアを

寝坊が原因の遅刻常習犯に対して、社長が“寝起きドッキリ”をビデオカメラに収めることで改めさせた、という事例がこの本の中で紹介されていました。
大抵の会社であれば、就業規則に則って“毅然とした”対応をするのでしょうが、こういったユーモアなどといった”工夫”で解決するということがあってもいいのではないかと思います。
人間は誰しもどこかにだらしなさを抱えているものだと思っているのですが、それに対して、何でもかんでも初めから厳しく当たるのは、職場の雰囲気を悪くするだけでしょうし、“工夫”することを放棄すらしているように感じます。
そしてその”工夫”を放棄した先にあるのは、…最後まで書かなきゃ分かりませんか?

利益を最優先に考えない

ぼくはこれが一番大事だと思っています。
(残念ながら、ウチの会社は”利益最優先”ですらなくて、”売上最優先”の会社ですが)

東京のNH社の例が紹介されていて、社長が利益になることが分かっていても社員がツラい思いをすることが分かっている仕事は取らないように指示することがあるというのです。

ウチの会社も見習ってほしいものです。

今年もありました。営業が売り上げ重視の大安売りで取ってきた仕事で、僕の先輩が現場で3ヶ月近く人質になって帰って来られなくなった案件が。

先輩は現場でツラい目に遭い(多額の経費も使い)、売り上げ重視の大安売りのため大赤字をこき、なにもいいことがありませんでした。

社長だって、(経費や大赤字は目をつぶるにしても)誰かがツラい思いをする可能性があったことは事前に予測できないような人じゃありませんし、実際に先輩が現場で何ヶ月も人質になっている状態にストップをかける権限だってあったワケなんです。

このNH社の話を読んで、「弊社に一番足りないものはこれだ!」と思い、悔しささえ感じました。

 

 

 

結局最後は、自分の会社の悪口になってしまいました。

でも、この本を読んでいなかったら、こういうことに気がつかないまま働く人生になっているところでした。

働く環境に関して、上を見ても下を見ても、キリがないのはその通りなんですけど、少なくとも今の環境の課題をあぶり出すことはムダではないと思うので、みな様ももしよろしければ、『人が集まる会社 人が逃げ出す会社』を読んでみてください。

今回は以上です。最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

 

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