仕事が忙しすぎるとき
秘訣その1 コントロール感を持とう
仕事が忙しいという状況には、いくつかのパターンがあります。
- 一度に、納期に間に合わないくらいの仕事量がきてしまう。
- 次々と仕事が舞い込んできて、積み重なってしまう。
- 想定外の仕事や突発的なトラブルに見舞われ、本来の仕事ができない。
- 長期にわたる本格的な仕事が、目先の仕事に追われて、着手できない。
このような様々の状況の中で、その仕事の多さにストレスを強く感じてしまう人もいれば、淡々とこなしストレスを強く感じない人もいます。その違いはどこにあるのでしょうか。大きく2つの要因があります。1つは「コントロール感」があるか否か。
「コントロール感」とは、それらの仕事に対して、自分でコントロールできている肯定的な気持ちのことです。それには下記の要素が必要となります。
コントロール感を持つために必要な要素
- 仕事の全体像が把握できている
- ここの仕事のおおよその処理時間を把握できている
- タスクリストができていて、優先順位を決めている
- 自分で順序の決定や効率化の工夫ができる
- やり遂げる、こなしていける可能性を感じている
忙しすぎてストレスを強く感じてしまう人は、この要素のどれかが欠落していて、やり遂げられるか、納期に間に合うのかの不安を抱えているのです。この不安を抱えている状態で「無理なのではないか」「間に合わないんじゃないか」と感じた瞬間に、この不安は恐怖へと移行してしまいます。
また、「コントロール感」のない人は、「あれもやらなければ」「これもやらなければ」と仕事がどんどん積み上がることに意識が向いてしまい、より一層大変さとつらさが増していきます。「コントロール感」がある人は、しっかりとしたタスクリストがあるために、「これもやった」「これも終えた」と仕事が減ることに意識が向きますので、満足感や達成感を感じることが多いのです。そのためにもタスクリストを作り、日々更新していくことは有効な手段です。
秘訣その2 やらされ感をなくそう
ストレスを強く感じてしまう2つめの要因は「やらされ感」を抱いていないかです。その仕事に対して、意味や価値を感じるかどうかがとても重要となります。それぞれの仕事をこなすことで、Aのような気持ちがもてれば、その仕事をする意味や価値が高まり、主体的にかつ積極的に取り組めることになります。
しかし、Bのような気持ちを持ってしまえば、仕事の意味や価値を感じられず「やらされ感」が募り、つらいだけになってしまいます。たとえば、“雑用”に思える仕事でも、「きちんとこなすことが、信用につながるものだ」と考えれば、その仕事の意味や価値は高まります。
終わりに…
仕事が忙しする場合、「コントロール感」がなく、「やらされ感」が募っている状態が一番ストレスを高めてしまいます。
「大変だ」「全然、終わらない」「うんざりする」「限界だ」などの不平不満を常に言っている人は、仕事が多いことで「仕事のできる人」と見られていると勘違いしていますが、周囲は真逆で「仕事が遅い人」「段取りが悪い人」と映り、哀れに感じています。徐々に人から避けられ孤立していき、誰からもサポートが受けられない悪循環となってしまいます。
一方、同じような仕事量で忙しくても、テキパキ仕事をこなし次々と効率よく仕事をさばいている人は、周りの人から見ても「仕事ができる人」「仕事が早い人」「能力のある人」というように映り、輝いて見えるものです。本人も周囲からそのように見られていることを感じ取ったり、実際にそのような言葉をかけられたりするので、自信につながり充実感も高まります。さらに周囲からも自然とサポートの手が入ることが多いのです。