ホウ砂に吹かれて

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僕って、「『発達障害』と言いたがる人」なの?

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今回のエントリは、香山リカ先生の『「発達障害」と言いたがる人たち』という本について、書いていきたいと思うのですが、このタイトルに思うところが少なからずあり、最初この本を書店で見かけたとき、思わず手に取ってしまいました。

この本を読んでいく中で抱いた感想や、気になったことについて書いてみようかと思います。

皆様、どうか、最後までお付き合いくださいませ。

 

ひょっとしたら僕は「『発達障害』と言いたがる人」?

僕は精神科で一応「発達障害ADHDアスペルガー)」という診断をもらっている身ではあるのですが、この本のタイトルを見た瞬間、「自分は、この『発達障害』と言いたがる人たち」に当てはまるのだろうかと考えてしまいました。

というのも、自分が発達障害の診断を受けることになったのは、家族や友人、職場などといった“自分以外”の人間からの指摘や勧めがあったわけではなく、自分自身で「発達障害なのではないか」との疑いを持ち、精神科を受診したからなんです。精神科を受診した際に、自分の中で「人生がうまくいかないのは、自分の意思や努力が原因なのではなく、発達障害のせいなんだ」という”甘え”がなかったかと言われると、完全に否定することは出来ず、その“甘え”を持っていることが「『発達障害』と言いたがる人」たる条件なのではないか、とこの本を読む前から考えていたんです。

 

香山先生の考える「『発達障害』と言いたがる人たち」

香山先生の考える、「『発達障害』と言いたがる人たち」には次の2種類のタイプがあるようです。

  1. 「自分のやる気や性格のせいではなく、障害のせい」と思いたがっている人
  2. 「何らかの個性的な同一性がほしい」人

1.のタイプの人は、「発達障害の可能性は低い」と言われると、失望したり、怒り出す人もいるといいます。僕もどちらかというと自分のことをこのタイプに近いのではないかと考えていて、「発達上の問題は認められない」と医者に言われたら、はっきりとした失望や怒りは感じなくても、少なくともうれしいとは思わなかったと思います。

2.のタイプは、(僕は共感できないのですが)”平凡な人”や”どこにでもいる人間”であることが耐えられない、あるいは「自分には特別な個性や能力がある」という空想を捨てきれない人であるといいます。このタイプの人たちは障害年金をもらおうなどといった世俗的な利益を欲しているわけではないのです。

 

発達障害の診断に至るまで

この本で初めて知ったことなのですが、発達障害の診断に至るまでには、どうやら「丁寧コース」と「簡単コース」があるようなのです。

それぞれのコースの内容についてはこの本を読んでいただくとして、僕の場合は、「簡単コース」だったように思います。初診の時に、医師は子供のころと現在の困りごとなどを訪ねた上で、(おそらく)経験と知識、そしてカンを働かせ、「あなたは中程度のADHDと軽度のアスペルガーでしょう」と診断をつけていました。医師から出身大学のことを訊かれた際に、理系の学部である旨を話したら、「あなたみたいな人って、理系が多いんですよね」と言われたことをよく覚えています。これも診断を下すうえで重要な情報だったのかもしれません。

「丁寧コース」のように母子手帳や小学校の頃の通信簿は求められませんでしたし、親の同伴もなく、検査も受けていなかったので、当時はこんなに簡単に診断がついていいのかな?という思いは少なからずありました。香山先生によると、「簡単コース」には種々の問題があるとのことではありますが、その病院は精神科の中では比較的発達障害に対して、力を入れている病院のようですので、今ではその医師の診断を今では信じることにしています。

 

 

ここまで本の内容や感想というよりも、自分の話ばっかりになってしまいました。すみません。

この本の特徴としては、現役の精神科医が書いているだけあって、発達障害に関する勉強になりますし、それだけでなく香山先生の個人的な意見や考えにも触れることができる内容ですので、発達障害関連本をそれなりに読んできたという人にも新たな視点を与えてくれるような内容となっています。

 

今回のエントリはここまでになります。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

それでは、またお会いしましょう。

 

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