ホウ砂に吹かれて

コンサータ72mg男が書きたいことを書きたいときに書くブログ

和田秀樹氏『感情バカ』を読んで(2)

 

 

早速ではありますが、今回は和田秀樹氏の

『感情バカ』について、以前このブログで

取り上げた続きを書いていこうと思います。

どうか、最後までお付き合いくださいませ。

 

第一弾はこちら↓

hebo-chan.hatenablog.com

 

第三章の感情バカになりやすい人を読んで

前回は第一章を中心として、個人的に勉強になったな、と思ったことを

まとめたのですが、今回の記事では第三章の内容について取り上げて

いきたいと思います。

 

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振り込め詐欺の特徴

この本で和田氏は振り込め詐欺の特徴について指摘している

箇所がありました。

振り込め詐欺だろうが、そのほかの詐欺だろうが、詐欺は詐欺で

一緒なんじゃないの?って思う方もいるかもしれません。

実はそうではなく、結婚詐欺や取り込み詐欺のような時間をかけて、

信用を作り上げる従来の詐欺とは異なり、振り込め詐欺は切迫した

状況を設定するという点で特徴的だということなのです。

「不安」+「時間的余裕を奪う」という状況を作り出すことで、

相手を感情的にさせるという手段を取るのです。

 

 そうすると、やはり「即日詐欺」という呼び方のほうが「振り込め詐欺」よりも適しているように思うわけです。 

と和田氏が書くように、「時間的余裕を奪う」ことがこの詐欺の

ミソなわけですから、確かに「即日詐欺」はスゴくわかりやすい

ネーミングだと思いました。

「即日詐欺」という呼び方が浸透すれば、被害に遭ってしまう人も

少しは減るような気がするのですが…

警察のエラい方、いかがでしょうか?

 

 

「属人思考」について

感情的判断として紹介されているものの一つに、

「属人思考」というものがあるとこの本では紹介されています。

 属人思考というのは社会心理学の用語で、「何を言っているか」でなく、「誰が言っているか」で、その考え方が間違っているか正しいかを判断するというものです。 

 たとえば、「Aさんのやっていることは何でも悪い」「Aさんの言うことは何でも間違っている」とか、あるいは逆に「Aさんの言っていることだから何でも正しい」というように、判断基準が「人」に属しているので、「属人思考」と言われるわけです。

 

例えば、泥棒が「窃盗はいけないことだ」と言ったします。

普通であれば、「おまえが言うな」とか「説得力がない」という

感想を抱くところですが、だからといって、「窃盗はいけないことだ」

という発言が誤りということにはなりません。

「発言の真偽」と「説得力の有無」を区別して考えられないことが、

属人思考なのだと思います。

さらに突き詰めると、泥棒が「窃盗はいけないことだ」と言うのは

本当に説得力がない発言なのでしょうか?

これは、お茶の水女子大学で教授をされていた土屋賢二氏が

よく本に書いている例なんですけど、アメリカの少年院には

重罪犯が「俺のような人間になってはいけない」というような

内容の説教をするプログラムがあるらしいんです。

そのプログラムでは、殺人犯が「殺人なんてしてはいけない」

と言うんでしょうけど、むしろ一般人が言うよりも殺人犯が

言った方が説得力がある感じがしませんか?


話が少しずれてしまいましたが、要は属人思考はよくないっていう

話なんです。

ただ、いくら属人思考がいけないからといって、大して立派でもない

人間がいくら口先で正しいことを言ったとしても、かえって人格を

疑われるようなことにもなりかねません。

私のような人間は気をつけたいところです。

 

 

「あいまいさ耐性」が低い人が陥る感情的思考

「あいまいさ耐性」というのは、白と黒の間にあるグレーな部分を

どれだけ認められるかということなんですけど、これが認められない

人が陥る感情的思考というのが「二分割思考」と言われるものです。

この「二分割思考」というのは、本の中ではこのように説明されています。

 二分割思考というのは、味方でなければ敵、正義でなければ悪というように、二分割する、物事を白か黒化にはっきりと分けるような極端な考え方です。 

 

 あとは、「あいまいさ耐性」って言葉を初めて目にしたんですけど、

“耐性”という表現を使うと言うことは、”あいまいさ”って人間にとっても

負荷がかかるものなんだな、ということも勉強になりました。

 このことに関連して、「認知的成熟度」という言葉もあります。あいまいさにどれだけ耐えられるかの指標になるものです。

(略)

 このように、量の概念がわかったり、場合分けができたり、白と黒以外にグレーがあることが理解できたりということは、認知の成熟度が高くなったことを意味しています。 

 

 

ここまで、第三章の感情バカになりやすい人の内容について、

取り上げてきましたが、このほかにも感情的判断や不適応思考に

ついての内容が充実していました。

僕自身読みながら、「こういう感情的な判断しちゃってるよな~」とか、

「この不適応思考、自分によく当てはまるよな~」という発見が結構

多かったように思います。

やっぱり自分は“感情バカ”だったんだな、って。

 

では、今回のエントリはここまでになります。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

またお目にかかりましょうネ!

 

 

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