読解力テストの意図
こちらの記事を読ませていただきまして、
思うところがありましたので、今回のエントリの
テーマとさせていただきました。
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こちらの記事で紹介されていたこの問題。
↓↓↓
1.「輸出が伸び悩む中でも、和牛が人気の牛肉や、和食ブームを反映した緑茶や日本酒などは好調だ。」
という文と、
2.「輸出が伸び悩む中でも、和食ブームを反映した日本酒や緑茶、和牛が人気の牛肉などは好調だ。」
という2つの文の指す意味は同じかどうか、という問題。
答えは「同じ」らしい。
この二つの文章をボケっとして読む分には、
同じ意味に見えるのですが、
確かに、読めば読むほど同じ意味か否か
自信がなくなってくるよな~
というのが、僕の感想です。
でも、ここでいう読解力って、
「輸出が伸び悩んでいるbut
日本酒・緑茶・牛肉は好調だよネ」
っていう共通点を見出して、
「同じ」という結論に至れるかどうかを
意図しているってことなんだろうな、
って僕は思ったんです。
要は、アタマを使わずに、ボケっとして、
答えを導き出す単純さ(失礼)が
「読解力」なのかもしれないってことです。
そういう単純さが
「常識を疑わずに社会に順応する能力」
なのでしょう。
なので、同じ意味か否か自信がなくなってきた
僕のような人間は社会に順応する能力が低い
ということになるのだと思います。
この方のように(下記リンク参照)
精緻な思考をもとに正答を
導き出してもいいのかもしれませんが、
そんなことは出題者は意図していない
可能性があります。
どうしてこんなことを言いだしたのかというと、
批判する文章を書いていたことを思い出したから
なんです。
土屋先生がOECDの読解力テストを批判しているのは、
この本の「社会人がもつべき最低限の知的能力」という
章なんですけど、僕はこれを読んで以来、
「文章力テスト」は「社会に順応できるかテスト」だと
いう考えを持つようになりました。
詳しい内容はこちらの本をご覧ください。
(ちなみに批判されている問題はこちらから見ることが出来ます。
↓↓↓
https://nier.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=690&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1
アーノルド・ジェイゴ『貧しい感覚』より)
ということで、国立情報学研究所の研究チームが
OECDのテストと同じ意図があるかどうかについて
僕はよくわかっていませんが、
この手の読解力テスト批判についてどっかで見たこと
あったなぁ、なんて思い出したので、今回のエントリ更新の
話題にさせていただきました。
それでは、またお会いしましょう。
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